時事通信社
北京まで100日!

久々の「進歩」を弾みに
 =挑戦者でラスト五輪へ=

男子100メートル平泳ぎを制した北島康介(下、日本コカ・コーラ) 北京五輪の日本勢で主役となるべきエース2人が、4月に五輪代表の座をつかんだ。柔道女子48キロ級の谷亮子(32)=トヨタ自動車=と競泳男子平泳ぎの北島康介(25)=日本コカ・コーラ=だ。谷は夏季五輪で日本選手初の5大会連続出場となり、3連覇、5大会連続メダルという偉業が懸かる。北島も、アテネ五輪に続く100、200メートルの2冠獲得に挑む。近況をリポートする。

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 平泳ぎ2種目の前回覇者として、真夏の北京に乗り込む。だが、北島は周囲のそういう見方に首を振る。「もう関係ない。あくまで挑戦するつもりでいきたい」。アテネ五輪後、王者であり続けたわけではないからだ。
 この上ない闘争心で臨み、勝利の達成感も大きかった4年前の五輪。その後は意欲の維持に苦しみ、大会前の故障などで足踏みすることが何度もあった。2005年以降、宿敵ブレンダン・ハンセン(米国)に1度も勝てていない。
 06年夏のパンパシフィック選手権の200メートルでは、隣のコースで世界新(2分8秒50)を出したハンセンと2秒以上の差。昨春の世界選手権で同種目を制した時は、ハンセンが体調不良を理由に棄権。手放しでは喜べなかった。
 しかし、五輪イヤーを迎えてスイッチが切り替わった。先に日本選手権の200メートルで2分8秒84を出し、5年ぶりに日本記録を更新。世界記録にも0秒34差まで迫った。自分の進化を数字で実感し、「ずっと曇っていたのが晴れた」。平井伯昌コーチも「今年、世界のレベルは上がっているが、ハンセン以外の選手にも北島は強いと示せたと思う」とみている。
 他の泳法より大きな水の抵抗をいかに減らし、効率よく力を使うかが勝負となる平泳ぎ。繊細で奥が深い泳法に「いまさらながら魅力を感じている」と北島。腕のかきを強化して「4輪駆動」に近づいた今の泳ぎに手応えはあるが、上積みする余地もまだある。3度目の五輪は「これで最後だと思っている」。一番輝きのあるメダルを再び持ち帰るため、とことんまで泳ぎを突き詰める。(了) 写真説明:男子100メートル平泳ぎを制した北島康介(下、日本コカ・コーラ)と2位の末永雄太(チームアリーナ)。ともに五輪出場を決めた(東京辰巳国際水泳場)【時事通信社】 (配信:2008/4/23)



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