時事通信社
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メダルの伝統継承に挑む―シンクロ
 =鈴木と原田、異なる個性を融合=

鈴木絵美子(右)と原田早穂 1984年ロサンゼルス五輪から正式種目となったシンクロナイズドスイミングで、実施全種目でメダルを持ち帰ったのは日本だけ。鈴木絵美子(26)と原田早穂(25)=ともにミキハウス=は、北京五輪で伝統を引き継ごうとするメンバーの先頭に立っている。
 2人ともアテネ五輪のチーム銀メダリストだが、当時は先輩の立花美哉、武田美保らに付いていくだけで必死だった。立花、武田の後継者として4年目を迎え、「今度はわたしたちがみんなを導けるようにしたい」(鈴木)と役割を自覚する。
 軸が定まったスピンと脚線美が持ち味の鈴木。原田は昨年末の代表選考会を1位通過するなど、確かな技術と力強い動きが目を引く。2人がデュエットで目指すのは「お互いのいいところを出し合い、いい作品をつくっていくこと」(原田)。相手の長所から学び、審判員の資格を持つ関係者にも助言を求める姿に、日本水連の金子正子シンクロ委員長は「大人になった」と目を細める。
 五輪予選を兼ねるテスト大会(16日開幕)と五輪本番のために泳ぎ続ける日々。フリールーティン(FR)では、日本らしい正確で素早い動きに加え、曲線的で粘りのある身のこなしにも挑戦。人間界に降りてきた妖魔の変容をイメージしたオリジナル曲を、どう表現するかを模索している。新機軸を打ち出した作品で「今まで課題だった芸術性が出たと言われたい」と原田は力を込める。
 五輪予選では出場枠の獲得以上に、ライバルのスペインや急成長している中国との間でどう格付けされるかが注目される。「ここでランクを下げると五輪はもっと厳しくなる。4月に最高の演技をしたい」と鈴木。デュエット、チームの両方で中国に敗れた2006年アジア大会(ドーハ)の二の舞は絶対にしたくない、と誓っている。(了) 写真説明:練習中に演技のビデオをチェックするシンクロナイズドスイミングの鈴木絵美子(右)と原田早穂(東京・北区の国立スポーツ科学センター)【時事通信社】(配信:2008/4/3)



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