時事通信社
北京へ、気鋭の平成世代

陸上界に新風を―絹川
 =新天地で北京へ挑戦=

絹川愛 スポットライトの中に立つのが大好き。陸上女子長距離の絹川愛(18)=仙台育英高=は「世界を舞台に戦っていきたい。北京五輪をはじめ、その先の五輪や世界選手権で活躍できる選手になりたい」と将来を思い描く。指導する渡辺高夫監督は「女優さんだから。華やかなところにいないと自分を維持できないんだ」と苦笑い。自己顕示欲の強さが走りの原動力になっている。
 北京五輪は1万メートルの代表を狙う。昨夏の世界選手権大阪大会で、高校生ではただ一人の代表となり、ジュニア日本記録を持つこの種目を走った。結果は14位。優勝したエチオピアのティルネッシュ・ディババらの走りに「ただすごいな、と肌で感じた。あこがれた」。
 その後、骨盤付近に痛みが出て疲労骨折が判明したが、年明けから練習を再開。激戦が予想される五輪の1万メートル代表争いを制するより先に、「北京では8位入賞が目標」と話す。志は高い。
 今春、高校を卒業してミズノに入社する。駅伝強化に多くの時間を割く他の実業団チームではなく、個人種目で勝負するため同社を選択した。初の長距離選手採用に、ミズノの上治丈太郎専務は「可能性がある限りサポートを続ける」と将来性に期待を寄せる。
 首都圏に拠点を移し、高校を定年退職する渡辺監督とともに新天地での挑戦が始まる。北京五輪後はマラソンも視野に。「わたしの世界を変え、わたしが世界を変えたい。新しい風を陸上界に吹かせる」。体重40キロにも満たないランナーの夢は壮大に広がる。(了)

◎絹川愛のプロフィル
 絹川 愛(きぬかわ・めぐみ)仙台育英高3年。06年世界クロスカントリー選手権出場。07年4月に兵庫リレーカーニバルの女子1万メートルで31分35秒27のジュニア日本新を樹立し、北京五輪参加標準記録Aも突破した。07年世界選手権大阪大会で同種目14位。08年4月にミズノに入社予定。155センチ、39.5キロ。18歳。群馬県出身。(了) 写真説明:女子10000メートル決勝、レース序盤の絹川愛(中央、宮城・仙台育英高)。絹川は14位に終わった(大阪・長居陸上競技場)【時事通信社】(配信:2008/1/31)



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