時事通信社
北京へ、気鋭の平成世代

頼もしさ増した天才肌―水谷
 =エースの自覚で五輪予選へ=

水谷隼 高校生ながら卓球男子の第一人者に成長した。先の全日本選手権で2年続けて男子単複2冠を獲得し、シングルスでは高校生初の連覇。「自分が日本一だという自信が付いた。日本のエースとして世界で活躍したい」。水谷隼(18)=青森山田高=は強い自覚を胸に、3月の北京五輪アジア大陸予選(香港)に臨む。
 柔らかいボールタッチが持ち味の左シェークハンド。全日本の決勝で2度敗れた吉田海偉(日産自動車)は「18歳だけど戦い方は30歳くらい」と、硬軟を織り交ぜた試合運びに舌を巻く。以前は好不調の波が大きかったが、天才肌のプレーに頼もしさが備わってきた。
 昨年は世界ランキング30位以内の格上選手を6人、計8度も撃破。9月のアジア選手権団体戦ではトップ30の選手を4人破り、日本男子を25年ぶりの準優勝に導いた。岸川聖也(スヴェンソン)と組んだダブルスでは5月の世界選手権で8強。「中国ペアを倒せたのが自信になった」と言う。
 昨年1月に98位だった世界ランキングは今月、29位まで上昇。日本勢では17位で五輪出場権を得た中国出身の韓陽(東京アート)に次ぐ2番手だが、日本男子の宮崎義仁監督は「この半年の内容は水谷が上」と評価。「夢ではなく、メダルを取れる選手になってきている」と力を込める。
 今春、明大に進学する。中学時代から鍛錬の場にしていたドイツのプロリーグからは一時撤退。東京を拠点にして五輪に備える考えだ。その前にアジア予選で7位以内に入ることが必要。「今回を逃したら4年後になってしまう。絶対に勝つつもりで、準備万端で臨みたい」。まずは北京行きの経由地、香港での戦いに照準を定める。(了)

◎水谷隼のプロフィル
 水谷 隼(みずたに・じゅん)青森山田高3年。05年世界選手権に日本男子最年少の15歳10カ月で出場。07年全日本選手権のシングルスを史上最年少の17歳7カ月、高校生で初めて制覇し、今年は連覇。岸川聖也とのダブルスでは04年世界ジュニア選手権優勝、07年世界選手権で8強入りし、全日本選手権は07年から連覇した。172センチ、66キロ。18歳。静岡県出身。(了) 写真説明:男子シングルスで、2連覇を達成した水谷隼(青森山田高)のプレー(東京体育館)【時事通信社】(配信:2008/1/28)



北京五輪名場面集