時事通信社
記者ブログ

「30時」の格闘

 8月某日、午前3時半。メーンプレスセンター(MPC)のブースにあるポットでお湯を沸かし、「きつね●●兵衛」に注ぐ。うまい。腹ごなしをすれば眠くなる。しかし、ソファーに先着が。その主、Q記者には、夕刊用に一面用を60行頼むよ、と言っておいたはずだが。まあ、いい。一寝入りしてから書いてくれるだろう。起きるまで待とう。ならば、こっちも少し仮眠を取ろう。ソファーはミニテーブルを挟んで反対側にもあるから、そこにごろり。
 ………。
 ハッと起き上がる。ん? 主はもう起きたのか。見ると、誰もいない。主も、ワーキング机の席にいない。どれどれ記事は…。デスク端末をのぞくと、あれ、入っていないぞ。
 午前5時を過ぎている。てことは、東京は6時すぎ。朝イチで記事を出さなければいけないのだが。寝ているかもしれないが、主の携帯に電話すると、ワーキング机の辺りから呼び出し音が。何だよ、置きっぱなしなのか。まあ、いい。Qにはほとんど毎日、夕刊用を書いてもらっているし。

 8月某日、午前3時。きょうは、「●●●のごはん」にレトルトカレーで腹ごなし。電子レンジがあるから、5分ほどで用意できる。さくっと食べ終えた時、夕刊用執筆に精を出している記者は2人…と、もう1人、いるはずのG記者が視界から消えている。おっと、いたいた。足元に。寝てる。ソファーで寝れば、と進言するのは、おせっかいだ。眠りに入って間もないタイミングで起こされたら、ありがた迷惑この上ない。それにしても、体を九の字に折り曲げるような格好で痛くないのか。夕刊用を書いてくれることになっているが、まあ、いい。
 5時ごろ、先に仕上げた記者の記事を処理していると、Gがむくっと起きた。「大丈夫か?」「大丈夫です。これから書きます」「そうか。頼む」。その状態から、バシッと切れのある記事を2本。さすが。端から見れば残酷に映りそうだ。でも、「無理しないでいい」などと言うのは、かえって記者魂を軽く見ることになる。

 午前5時、6時はこうして過ぎていく。行動は前夜からの続きだから、29時、30時だ。いつの間にか体が順応している。オリンピックだから、そうなる。それにしても、時差1時間、日本より1時間遅れているという中でせめぎ合いをするのは、想像していた以上にきつい。1時間損をしているという感覚が、すごくある。
 北京の生活は、媒体村(宿舎)とMPCの往復のみ。公式スポンサー「マクドナルド」は24時間営業。毎日1度(限定)世話になる。ビッグマックとチキンバーガーを交互に食べる。これを続けると、「ビッグ」のケースに中国のバスケット男子・朱芳雨、「チキン」のそれには中国の飛び込み女子・郭晶晶がキャラクター?に起用されていることが分かる。自慢にもならない。それも、まあ、いいか。(北京時事) (配信:2008/8/25)



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