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金メダル9は妥当=感動呼んだソフト−価値ある銀、銅も・記者座談会〔五輪〕

 A 日本が獲得したメダルは金9、銀6、銅10の計25個。これをどう評価するか。前回アテネは金16など史上最多のメダル37個だったから、数字としては落ちるが。
 B 妥当だろう。日本オリンピック委員会(JOC)は金2ケタ、メダル30以上を目指していたけど、前回が空前のメダルラッシュだったから、それに見合う目標設定は必然的。前々回シドニーの5、8、5と比べれば健闘したのではないか。
 A アテネでは柔道だけで金8個。今回も序盤の柔道で勢いづけられるかがポイントだったが。
 C 競技初日に谷亮子(トヨタ自動車)が銅に終わったのは誤算。でも、翌日の内柴正人(旭化成)の連覇は、失礼ながら意外。アテネ後はさっぱりだったからね。
 D 谷本歩実(コマツ)も同じ状況だったが、決勝で強敵のライバルに一本勝ち。本人は「本能のまま戦った」と言っていた。内柴もそうだけど、連覇する選手というのは、4年に1度のここぞの場面で最高の力を出せる何かを持っている。
 A 競泳は何といっても北島康介(日本コカ・コーラ)。午前決勝に「レーザー・レーサー」(LR)。加えてフェルプス8冠。話題豊富だ。
 E 北島は最初の100メートル平泳ぎがカギと見られたが、世界新は圧巻。決勝にすべてを合わせ、力を結集させた。あれで2冠は見えたね。午前決勝だから200メートルは予選から都合3日間に及んだけど、全く問題はなかった。
 B 結果を見れば金は北島だけでほかに銅3個。メダル数に隠れてしまうけど、生まれた日本新は27。女子の北川麻美(早大)は1時間半で3レースをこなし、2レースで日本新と力泳した。
 E フェルプスや北島ら有力選手はLRを着たけど、女子200メートル自由形のペレグリニ(イタリア)はLR以外の水着で世界新。これは光る。
 A 金に絞れば、ハイライトはソフトボールかな。上野由岐子(ルネサス高崎)の鉄腕ぶり。
 D 熱投もさることながら、1点取られても冷静に後続を断ったことが大きい。4年前なら「1点もやらない」と力んで自滅もしただろう。でも、今は最少失点に抑えればいい、という大人のマウンドさばきになった。
 B 次のロンドン五輪で実施されないが、国民の多くが今回の快挙に感動したはず。実現するかはともかく、五輪復活運動が一般にも認識され、広まるんじゃないかな。
 A 同じくロンドン五輪で外れる野球。よもやのメダルなしだった。
 B 準決勝の韓国戦がすべてかな。李承※(※=火ヘン華)は五輪で勝負強いんだ。シドニー五輪の3位決定戦で同じようなシーンを見た。同点の終盤に松坂から決勝打。それまで3打席3三振だったのに。あの場面を、当時アマチュアだった阿部(巨人)と杉内(ソフトバンク)は知っているはずだよ。
 A 金以外でも価値あるメダルがあった。
 C まずはフェンシング男子フルーレ個人で銀の太田雄貴(京都ク)。もともと実力者だが、世界王者らを連破して勢いに乗った。伝統の競技だけど日本ではマイナースポーツの位置だから、関係者にとって歴史的な一日。日本協会の徹底的な強化支援策も奏功した。
 D 陸上男子400メートルリレーで悲願の銅メダル。トラック種目では、伝説的な人見絹枝の女子800メートル銀以来、80年ぶり。米国の予選失格もあったけど、日本の高度なバトンパス技術が花開いた。
 E レスリングのフリースタイルで55キロ級の松永共広(綜合警備保障)が銀、60キロ級の湯元健一(日体大助手)が銅。1952年ヘルシンキ五輪から続いている男子のメダル獲得を死守した。2人とも決してメダル候補ではなかった。伝統を守るのは重圧が掛かるけど、そんな伝統が時に爆発的な力を与えるのかな。(北京時事)
(2008/08/24 20:02)

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