時事通信社
サッカー

銅メダル、届かず=沢選手、戦い抜き「満足」−女子サッカー〔五輪・サッカー〕

 【北京21日時事】銅メダルには届かなかった−。北京五輪のサッカー女子3位決定戦。なでしこジャパンは、ドイツに0−2で屈した。
 雨模様となった最後のピッチ。日本のエース沢穂希選手(29)は果敢なプレーでイレブンを引っ張った。「自分のやれることをやり切った。前回のベスト8以上と五輪でのゴールを有言実行でき、満足している」と語った。
 「3度目の正直」を誓ってきた。17歳で初出場した1996年のアトランタ五輪は1次リーグ敗退。「五輪に出ることで満足し、無我夢中でやっていた」。前回のアテネ五輪は準々決勝で米国に破れ、ベスト8。「納得いくプレーができず、悔いが残った」と振り返る。
 「成績にこだわりたい」と臨んだ北京五輪。脳裏には2000年のシドニー大会出場を逃した苦い経験が浮かぶ。不況もあり、国内の女子サッカーリーグの核だった実業団チームの廃部が相次いだ。社員として企業に所属し、サッカーに専念できる恵まれた環境はなくなった。
 現在も状況は変わらない。日本女子サッカーリーグによると、国内のトップリーグの8チーム中、実業団形式は2つで、残りはいわゆるクラブチーム。「プロ」契約するごく少数を除き、大半の選手がほかの仕事と掛け持ちする。
 観客が200人の試合もある。ほとんどは入場無料だ。多くの人に見てほしいという名目とは別に、入場料を取ると競技場の使用料が上がり、チケット切りの人件費がかかる。財政基盤の弱いチームは取るに取れない現実がある。
 女子サッカーの未来には、注目を集める五輪で結果を出すことが必要だった。「誰よりも五輪に懸ける思いは強い」と語る沢選手。その思いを背負って戦う勇姿を多くの目に焼き付けた。
 スタンドで見守った母山口満寿子さんは「アテネ後、けがもして苦しかったが、あっという間の4年だったと思う。頑張りました」と話した。(了)
(2008/08/22 00:43)

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