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劉翔棄権、中国全土に衝撃=擁護、非難…止めどなく〔五輪・陸上〕

 【北京19日時事】陸上男子110メートル障害のアテネ五輪金メダリスト、劉翔(25)=中国=が右アキレスけん痛のため18日の北京五輪同種目1次予選を棄権し、中国全土に衝撃が走った。卓球や体操など地元五輪で国民が活躍を期待する競技は多いが、劉翔は別格。バスケットボール男子代表の姚明、飛び込み女子で北京五輪2冠の郭晶晶もスターだが、劉翔は中国では強い選手が多くない主要競技の陸上で五輪連覇に挑んだ上、端正なマスクとあって、国内外で注目を集め続けてきた。
 3月31日に聖火がギリシャから北京に到着した際、歓迎式典で胡錦濤国家主席からトーチを受け取り、中国本土第1走者を務めた。そんな国民的英雄への配慮も特別だ。五輪責任者の習近平国家副主席は18日、劉翔と孫海平コーチに慰めと励ましのメッセージを送り、中国国営新華社通信は「劉翔は人であって神ではない」などと同情的な論調で理解と支持を訴える記事を配信した。
 国内ネットサイトでは事態を理解し、劉翔を励ます意見が多い。一方で、上海出身の劉翔を「上海人に恥をかかせた」「走って負けたらCMが減る。棄権ならば莫大(ばくだい)な広告収入に影響がない」「中国人には似合わない弱い人間」などと辛らつな書き込みも多く、国民13億人の期待を一身に担った英雄への反応は止めどない。
 劉翔の金メダルが期待された21日夜の五輪入場券は、ダフ屋行為の格好の対象だった。相場は定価の約20倍。だが、劉翔不在で価値は暴落し、例えば2500元(約4万円)でダフ屋から入手した「プラチナチケット」も、すぐさま100元(約1600円)の価値もないとされるほど暴落。苦労して入場券を入手した市民の嘆き節も伝わってきている。(了) (2008/08/19 09:02)

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