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「自分のため」気持ち新たに=先輩の一言、背中押す−柔道の塚田選手〔五輪・柔道〕

 【北京15日時事】15日の北京五輪柔道女子78キロ超級で、塚田真希選手(26)=綜合警備保障=は決勝まで進んだが、苦手な中国選手に最後に一本負け。再び頂点を極めることはできなかった。
 表彰台では、悔しさを残しながらも、すっきりした表情。記者会見では「全力で前に出て戦った。すがすがしい気持ちです」と語った。
 2004年アテネ五輪で優勝。翌年の世界選手権では準決勝で中国選手に負け、3位に終わった。03年の世界選手権も中国選手に敗れており、土浦日大高校の恩師落合正利氏(55)は「2メートルくらい飛ばされた。国内ではないこと。ショックだっただろう」と話す。
 落合氏は中学生だった塚田選手を同校に勧誘した。白帯で試合にも弱かったが、「体が大きく、下半身の太さ、安定感がよかった」と振り返る。
 激しい練習に音を上げ、寮から実家に逃げ帰ったことも。母恵子さん(52)が「帰れ!」と一喝し、退路を断たせた。
 今年の全日本女子選手権で7連覇を達成。昨年の世界選手権無差別級で優勝するなど世界の強豪と競い合う。国内では無敵だが、中国選手への苦手意識は抜けない。「この数年けがが増えた」「試合に出る喜びが持てなかった」。悩みは増えたが、懸命に前に進んだ。
 今年5月ごろ、東海大の先輩でシドニー五輪金メダリスト井上康生氏(30)の「最後は自分だから」とのさりげない言葉が心に響いた。
 支援を力に戦うのは自分。闘争心を燃え上がらせ、精いっぱいの戦いをした。(了)
塚田真希(つかだ・まき)、落合正利(おちあい・まさとし)、恵子(けいこ)
(2008/08/15 23:00)

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