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日本柔道、金メダル半減=危機的な男子〔五輪・柔道〕

 【北京15日時事】北京五輪の柔道は15日、全日程を終えた。日本男子は金2個のほかにメダルはなく、総数では五輪史上最低の成績。女子は金2、銀1、銅2で計5個だった。アテネ五輪で日本全体が得た金16個のうち、半数の8個を柔道で量産。今回は半減し、大きく後退した。
 男子は危機的。60キロ級の平岡拓晃、73キロ級の金丸雄介(ともに了徳寺学園職)は、けが。90キロ級の泉浩(旭化成)に至っては減量失敗が敗因だった。吉村和郎チームリーダーは「しっかり体調管理をすれば、ああいうことは起きなかった。勝負する前に負けた」と嘆いた。
 日本選手団主将を務めた100キロ級の鈴木桂治(平成管財)は、あっけなく一本負けし、敗者復活戦でも完敗。吉村チームリーダーは他階級も含め、「ベテラン任せでやってきたのは大きな反省点」と話した。
 一方、豊富なけいこ量を背景に常に動き、技を出し続けた100キロ超級の石井慧(国士大)が金メダル。66キロ級で連覇した内柴正人(旭化成)も、静止しない柔道は指導や偽装的攻撃(かけ逃げ)の反則を受けにくい。男子は4年後のロンドン五輪で出場権を逃す階級があるかもしれない。2人の戦いぶりが今後の指針になる。
 女子は63キロ級の谷本歩実(コマツ)、70キロ級の上野雅恵(三井住友海上)が2連覇。谷本は一本を取る技を持ち、上野は切れる足技と寝技のコンビネーションが抜群だった。78キロ超級の塚田真希(綜合警備保障)は決勝で逆転負け。最後に頭を下げて投げられたが、強い気持ちが伝わってきた。だが、これらの階級は若手の成長が遅く、4年後は苦労するだろう。
 52キロ級の19歳、中村美里(三井住友海上)の銅メダルは今後へ弾みを付ける。逆に、48キロ級の谷亮子(トヨタ自動車)は意味合いの違う銅。準決勝残り33秒で受けた指導は気の毒だったが、組み合わずカウンター狙いのスタイルでは、そういったケースもある。吉村チームリーダーは「母親の顔になっている。やさしくなってしまった」と以前の厳しさがうせていることを見抜いていた。時代の転換期かもしれない。(了)
(2008/08/15 23:22)

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