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決勝で「自分の柔道」=石井、真骨頂の逃げ切り〔五輪・ハイライト〕

 金メダルが懸かった決勝は、石井らしさで締めくくった。それまでの4試合はすべて一本勝ち。だが最後の大舞台では技のポイントはなく、相手の指導2つで得た有効だけ。泥臭く逃げ切り。「決勝が自分の柔道。完全に勝ちにいった」。悪びれず胸を張った。
 初戦の2回戦は、鮮やかな内またが決まった。3回戦は左の大内で刈り倒した。4回戦はアテネ銀メダリストの強豪トメノフ。終了間際に相手が引き込もうとするところを、うまくかわして抑え込み。準決勝でも抑え込みがさえた。
 だが、どんな豪傑でも決勝ともなれば負けたくない。当然、石井は勝つためだけの柔道に徹した。「決勝で一本取る柔道をして、ラスト10秒で一本負けしたら笑いもの」。一本を取る柔道が日本の柔道と信じる世代には、まゆをひそめたくなるような試合運び。これが石井の真骨頂だった。
 男子柔道は、最終日を迎えてメダルは内柴の金1個。当然、最重量級は日本の威信を懸けても取りたいところ。石井にも重圧は掛かる。だが、「五輪の重圧は初めての経験。でも、終わってみれば普通の大会と変わらない」。あっさり言い放った。
 昨年秋、100キロ超級に階級を上げてから、まだ負けを知らない。不振の続く日本男子の救世主は、五輪を前にけがで練習ができない時期があった。「全然、トレーニング、練習できていない。後輩に勝てんのかなとこぼした」。21歳で五輪王者になった男の本音が漏れた。(北京時事)
(2008/08/15 23:37)

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