時事通信社
競泳,水球

北島選手、「完ぺき」「幸せ」=言葉にならないと涙〔五輪・競泳〕

 「完ぺき、理想の泳ぎ」。電光掲示板には58秒91。前人未到の世界新記録が輝いた。先にゴール板にタッチした選手はいない。北島康介選手(25)=日本コカ・コーラ=はタイムを確かめると、右手のこぶしを握り締めて力強く突き上げ、雄たけびを上げた。重圧をはね返しての連覇。タオルで顔を覆い、涙を流した。
 満員のスタンド。会場の国家水泳センター(愛称・水立方)に揺れんばかりの声援がこだまする。揺れる日の丸。50メートルをターンして、北島選手が一気に加速した。
 居並ぶ外国人選手を置き去り、トップでゴール。目を細めるようにして掲示板を見上げ、喜びを爆発させた。1度、2度、3度。片手で両手でこぶしを突き上げる。しのぎを削ったライバルたちの握手の求めに応じた。もう一度左手を高く掲げ、倒れ込むように水面に身を寄せた。
 白いタオルで顔を覆う。「何も言えません」。連覇を達成した王者は涙で、しばらく言葉が出てこなかった。「アテネ以上に気持ちいい。チョー気持ちいいです」。4年前の初制覇と同じ言葉で喜びを表現した。
 「本当に五輪は楽しい。この瞬間を味わえただけでも幸せ」「プレッシャーは感じたが、それが五輪」と満面に笑みを浮かべた。
 表彰式。日の丸が中央に掲げられた。受け取った花を高く上げ、会場の声援に応えた。 (北京時事)
(2008/08/11 12:58)

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