時事通信社
競泳,水球

フェルプス8冠の位置付けは=より難しいハイデンの5冠〔五輪・競泳〕

 北京五輪の競泳男子でマイケル・フェルプス(米国)が8種目に優勝し、前人未到の1大会8冠を成し遂げた。五輪の歴史に、さんぜんと光り輝く偉業であることに疑いの余地はない。
 1972年ミュンヘン五輪の男子競泳で7種目を制したマーク・スピッツ氏(米国)はフェルプスについて、「歴代最高の水泳選手というだけでなく、最高の五輪選手、いや最高のスポーツ選手かもしれない」と評した。
 ただ、獲得メダル数を基準に考えれば、1大会でメダル量産が可能な競泳や体操、陸上、冬季ならスキーのアルペンと距離、スピードスケートの選手などが有利。どんなに圧倒的な力を誇っていても、1大会で1つの金メダルしか得られない競技の選手との優劣を論じるのは、非常に難しい。
 また、過去に比べて種目数が増え、獲得メダル数の上では現代の選手が有利という側面もある。実際、スピッツの時代は50メートル自由形がなく、同氏は「あれば自分も8冠を果たしていた」と語っている。
 五輪での大偉業というと、1980年レークプラシッド冬季大会の男子スピードスケートでエリク・ハイデン(米国)が演じた全5種目制覇が思い出される。競泳の8冠は今後も不可能とはいえないが、スピードスケートの全種目制覇はまずあり得ないだろう。
 ただ、フェルプスは23歳にして五輪史上最多の金メダル14個を獲得し、銀、銅を合わせたメダル数16も男子で過去最多。女子を含めれば体操のラリサ・ラチニナ(ロシア)の18個を追うだけとなった。8冠達成に「不可能なことはないということを証明できたことがうれしい」というフェルプス。今後も金メダル数を伸ばし続ければ、「最高の五輪選手」の称号を、確固たるものとするだろう。(北京時事) (2008/08/18 05:16)

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