時事通信社
ソフトボール

つながった「金」への道=祈り続けた応援席〔五輪・ソフトボール〕

 【北京20日時事】金メダルへの望みをつないだ−。20日、北京五輪ソフトボールの三位決定戦。日本は午前の準決勝、米国戦に続く延長戦でオーストラリアに勝ち、決勝に進んだ。王者米国との今大会3度目の対決で悲願の頂点を目指す。
 オーストラリアは4年前のアテネ五輪でも3位決定戦で対戦し、金メダルの夢を断たれた相手。延長12回裏、雪辱のサヨナラ勝ち。この日2試合、計21回を投げ抜いたエース上野由岐子投手(26)は、笑顔でナインとタッチを交わした。
 「2人で心中だ。頑張ろう」。斎藤春香監督(38)はこう声を掛け、力投を支えた。上野投手は試合後「あした(21日)も投げるつもり」と話した。
 0−1の4回裏、広瀬芽選手(27)が右翼席へ逆転2ラン。「金メダルGETだ!」「チャンピオンを目指せ」。中学の同級生が書いた寄せ書きの旗が揺れた。しかし7回、あと一人のところで同点本塁打を打たれ、応援団は静まり返った。タイブレークによる延長。息詰まる攻防の連続に必死の声援が続いた。
 広瀬選手の母美智子さん(54)は「金メダルに望みをつなげた1本。最高です」と満面の笑みを浮かべた。
 広瀬選手は小学校3年でソフトボールを始めた。兵庫県尼崎市立小田南中で厳しく指導した藤原賢子監督(61)は「アウトを取ってもグラブの持ち方が悪いと怒鳴った」と言うが、美智子さんは「それでも愚痴や弱音を聞いたことはない。いいプレーをしても、もう一つ上を目指す。それが今につながった」と話す。藤原さんは「教師冥利(みょうり)に尽きる」と豪快に笑った。(了)
広瀬芽(ひろせ・めぐ)藤原賢子(ふじわら・ますこ) (2008/08/20 23:18)

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