時事通信社
レスリング

メダルへの秘策は弟の助言=2人でロンドン目指す−湯元選手〔五輪・レスリング〕

 【北京19日時事】弟の助言がメダルへの技を生んだ。19日の北京五輪レスリング男子フリースタイル60キロ級3位決定戦。湯元健一選手(23)は、直前に双子の弟進一さん(23)からアドバイスされた技を思い出し、とっさにかけて勝利をつかんだ。進一さんもレスリング選手。次は兄弟で4年後のロンドン五輪に行くのが目標だ。
 健一選手の五輪出場が懸かった6月の全日本選抜。進一さんは55キロ級で「兄に勝たせるために、自分も優勝する」と決意し、見事優勝。兄に気合を入れ、勝利を導いた。以後、兄の練習相手になるなど全面的にサポートしてきた。
 レスリングをやっていた父鉄也さん(43)の指導の下、2人は小学3年で練習を始めた。以来、一緒に五輪でメダルを取るのが目標。けんかもしながら兄弟で強くなった。
 進一さんは19日も健一選手に付き添い、3位決定戦直前には「お前は強い、勝てる」と言い聞かせ、背中をたたいて送り出した。
 健一選手は終了のブザーが鳴った瞬間、ガッツポーズ。試合後は「弟にアンクルホールドで行けといわれたのを思い出した。ぎりぎりまでサポートしてくれて救われた。銅メダルは金への通過点」と力を込めた。
 進一さんは「(国内の)層が厚い中で勝ち上がり、きっちり(五輪でも)勝った。健一は自分の鏡。レスリングスタイルも似ているし、健一が勝てば、おれも世界一に通じる。3位は悔しいけど、うれしい」と笑顔。鉄也さんは「最低限の仕事はした。緊張したんだろう」と話した。(了)
湯元健一(ゆもと・けんいち)、進一(しんいち)、鉄也(てつや) (2008/08/19 23:06)

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